第4回:やりすぎ除菌は逆効果?住まいを整える“空間フローラ”という発想
掲載日:2025.08.05
掃除・除菌の次は『おうち育菌』?健康な家の新常識、”空間フローラ”を育てよう
「最近、家の空気がなんとなくスッキリしない…」 「しっかり掃除しているのに、カビや嫌なニオイが気になる…」
その不調の原因、もしかしたら「殺菌のしすぎ」かもしれません。
健康のために「腸活」で善玉菌を育てるのが当たり前になった今、その視点を「住まい」に向ける時代がやってきました。キーワードは「おうち育菌」。そして、その鍵を握るのが「空間フローラ」です。
あなたの家は大丈夫?「空間フローラ」乱れ度チェック
そもそも空間フローラとは、住まいの健康状態を左右する、目に見えない微生物の生態系のこと。このバランスが崩れると、不快な症状の原因に。まずはあなたの家をチェックしてみましょう。
- □ 換気は1日に1回もしないことが多い
- □ 結露や湿気を放置しがちだ
- □ 「強力除菌」タイプのスプレーやシートを毎日使う
- □ 部屋干しが常態化している
- □ 日中もカーテンを閉め切っていることが多い
3つ以上当てはまったら、あなたの家の空間フローラは「不毛な砂漠」に近づいているかも…?
“やりすぎ掃除”が招く、不健康な家
私たちはこれまで、菌を「悪」とみなし、徹底的に排除しようとしてきました。しかし、生命が菌との共生で成り立っている以上、菌が全くいない空間は不自然であり、かえって不健康です。
専門家も警鐘を鳴らしています。 「過度な殺菌は、空間を守っていたかもしれない多様な“善玉菌”まで殺してしまいます。その結果、薬剤に強いカビや“悪玉菌”だけが生き残り、かえってバランスの悪い、アレルギーなどのリスクが高い環境を作り出してしまう可能性があるのです」 (※テレビの科学番組で、専門家がこのように解説している未来を想像してみてください)
近い将来、スマホアプリで家の菌バランスを測定できる「空間フローラ診断」が当たり前になるかもしれません。その時、あなたの家の診断結果はどう表示されるでしょうか?