第3回:除菌から育菌へ。空間フローラを整える4つのアクション

掲載日:2025.08.05

「除菌」から「育菌」へ。空間フローラを整える新常識

では、どうすれば空間フローラのバランスを整えられるのでしょうか? キーワードは、「殺菌・除菌」から「育菌」への発想の転換です。悪い菌を根絶やしにするのではなく、善玉菌が住みやすい環境を作り、悪玉菌を抑え込む。そんな新しいアプローチを取り入れてみましょう。

今日からできる!空間フローラを整える4つのアクション

  1. 【最重要】1日2回の換気で空気をリセット これが最も簡単で効果的な方法です。窓を2か所以上開けて、空気の通り道を作り、5〜10分ほど換気しましょう。よどんだ空気を外に出し、菌のバランスをリフレッシュさせる効果があります。
  2. 湿度をコントロールする カビが最も嫌うのは「乾燥」です。湿度計を置き、室内の湿度を40%〜60%に保つことを意識しましょう。特に梅雨の時期や冬の結露しやすい時期は、除湿器やエアコンのドライ機能を活用するのがおすすめです。
  3. 「適度な」掃除を心がける 菌のエサとなるホコリや髪の毛、食べこぼしはこまめに取り除きましょう。ただし、家中を強力な殺菌剤で拭き上げる必要はありません。普段は掃除機や水拭きで十分。汚れが気になる水回りなどを中心に、ポイントを絞って洗浄・除菌を行いましょう。
  4. 自然の力を借りる 天気の良い日にはカーテンを開け、太陽光を部屋の奥まで取り込みましょう。紫外線には天然の殺菌効果が期待できます。また、観葉植物の中には、空気中の有害物質を吸着してくれるものもあり、空間フローラを整える手助けになります。

まとめ

私たちの暮らしは、目には見えない微生物たちと常に共にあります。

これからの住まいづくりは、菌を敵視して排除するだけでなく、良い菌と共生し、空間全体の菌バランスを健やかに「育んでいく」という視点が不可欠です。

まずは「換気」から。空間フローラという新しいものさしで、あなたの住まいを見直してみませんか?目に見えないレベルから住環境を整えることで、きっと今よりもっと快適で衛生的な毎日が待っているはずです。